最近のマガジンは正直そこまで好きじゃありませんでした。
もともと根っからのジャンプで育ってきた自分としては、背筋が震えるような熱い作品こそが好みだからです。
その点熱い漫画を描くことで定評のある、雷句誠さんのベクターボールを楽しみにしていたのですけどね。
連載終わったしね!!!
しかも続けられる余地はあったにも関わらず。
まあそれはもういいです。雷句さんも全力でやった結果でしょうし。
悩んだ苦悩の片りんが、ブログからでもわかりました。
文句も言いたい気持ちもありますが(単行本初版で持ってる。ぶっちゃけかなり楽しみにしてた)
次回作に期待するのみ!
詳しいことは雷句さんのブログを見てください。ガッシュのジオラマとかも紹介されていて、時間を忘れて見入ってました笑
リアルタイムで見ていなくても大体の事は把握できるはずです。
まあそんなこんなで、ボクのマガジン愛はもうほとんどなかったわけですよ。
フェアリーテイルも後数話で終わっちゃいますし。ジャンプが200万部切ったことでちょっと話題になりましたけど、それよりもこっちの方がやべえだろって正直思ってました。
少年サンデーの新連載は尖ってていい感じです。
メテオガールや保安官エヴァンスのウソはかなりおすすめ。
その前からやっている新連載も面白いですし、確かに変革している感じはします。
話は戻して週刊少年マガジンへ。
今回紹介するのは26号から始まった新連載・「ランウェイで笑って」です。
目次
マガジンの救世主たるか。「ランウェイで笑って」
引用:週刊少年マガジン26号
「ランウェイで笑って」一話あらすじ
メインの登場人物は二人。
一人はパリ・コレクションに強い羨望を抱く少女・藤戸 千雪。
彼女は幼少の頃から、父が経営するモデル事務所「ミルネージュ」に所属。
顔よしスタイルよし(小4で158センチ)。
千雪があこがれるパリコレに出るモデルは最低でも175センチはほしい。
順調にいけばそれを有に超す可能性がある、将来が有望なモデルだった。
が、身長はそのまま伸びることはなくストップ。
彼女は現在高校3年生。進路を決める岐路に立っていた。
もちろん夢はパリ・コレクションの舞台で活躍すること。
その夢をあきらめきれずにいた彼女。しかし二年前に所属していた「ミルネージュ」からクビ宣言。
夢から醒めるよう諭す両親の言葉や近しい人の言葉を拒絶した結果だった。
けれど彼女は全くそんな事を意に返さず、夢もあきらめず。
一度クビになった事務所に、再びオーディションを受けるといういい感じの図太さを発揮。
引用:ランウェイで笑って
「ミルネージュ」から出た、初めてのパリコレモデルが着用した服を着て、オーディションに挑んだ千雪。
しかし一蹴されてしまう
「何そのヒール。身長をごまかすための履き方ほど醜いものはないわ。それにただ服が似合うだけのモデルなんてごまんといるの。
ショーモデルの仕事はあなたを見せるんじゃない。服を魅せるの。そのための身長。そのためのスタイル」
引用:ランウェイで笑って
「あなたにできるの? その恵まれない身長で」
がつーんといいのをもらった千雪。
この時の千雪の表情がほんとよく描けてるんだこれが。
泣くわけでもなく憤るわけでもなく、ただただ顔をいびつにゆがませる。
本当に悔しい時ってこんな感じになりますよね。
そしてもう一人の主人公は都村 育人。幸薄そうなぱっつん男子。多分自分で切ってる。
家が貧乏で高校を出たら就職しようとしている苦労人。
体育祭の時白米ともやしの弁当を持ってきた本当の苦労人。幸せになってほしい。
引用:ランウェイで笑って
本当は服飾関係の仕事に就きたい。
が、下には妹が3人もいる。彼女らの将来の可能性を縮めたくはない。
だから育人が働き、お金の工面をしようとしていた。
引用:ランウェイで笑って
そんな折、育人はモデルの千雪と出会う。
同じような境遇にいる二人。夢はあるが、叶えたくても叶えられない場所にいる。
しかし一人は夢を諦めない行動力と、もう一人は確かな才能を持っていた。
引用:ランウェイで笑って
この二人が出会うことにより、欠片すら見えていなかった夢へと近づく物語。
とまあ簡単なあらすじを載せてみました。
一話の流れはこんな感じです。
もー何回も見直しちゃいましたね。一巻出たら買いますわ、ってくらい気に入ってます。
ふー!!
「ランウェイで笑って」ポイント
まず絵がうまい。
引用:ランウェイで笑って
絵のきれいさもさることながら、表情もうまい。
特に千雪がショックを受けるシーンの表情がすごくいい。
性別を超えて千雪の事がわかった気がします。
本気でパリコレ目指しているんだって。
ちゃんと王道を抑えるセンス。大好き熱い展開
挫折・挑戦の熱い王道パターンがちゃんと入ってます。
個人的にただただ勝ち続ける主人公より、負けて悔しくてズタボロだけれど立ち上がる主人公の方が好きです。
だってそっちの方が熱いでしょ?
かっこいいでしょ?
引用:僕のヒーローアカデミア
画像はヒロアカですけどね。めっちゃ好きなシーン。ヒロアカは人の想いと主人公の成長・熱い展開が詰まった好きな漫画。
いろんな大人に触れて、けれど自分の考えを見つけ出す「ガンダムUC」みたいな話も好きですね。
誰かの期待や想いに応える物語も大好物です。
総じて主人公が成長する物語が好きです。
「ランウェイで笑って」も十分その素質を持っています。
最初から持っている人間ではなく、勝ち取る人間。
二人が出会うことにより、どんな化学反応が起こるのか楽しみです。
戯言。少し四月は君の嘘の片鱗を垣間見たような?
最初読んだときなぜか四月の君の嘘を思い浮かべたんですよね。
再度読み返した時は別に感じませんでしたし、その理由もさっぱりです。
そもそも一話の時点で作品の傾向は決められませんしね。
パリの舞台を目指すにしても、ライバルキャラを出して勝利・友情・努力のサイクルで回すのか、それとも二人の恋愛模様をメインに描いていくのか。現状ではそんな気配は微塵もありませんが、可能性がないとも言えませんよね。
タイトルの感じからそう思ったのか?
まあ完全にただの戯言ですので、気にしないでください。
まとめ
なんにせよ「ランウェイで笑って」は、一話が非常によくまとまっていて面白かったです。
完全に脇役やん? って方も活躍しましたしね。少年漫画の意味をよくわかってらっしゃる。
無駄なく必要な要素だけを選んだ、相当練りこまれた一話に感じました。
作者の力量なのか、編集者のアドバイスの賜物なのかわかりませんけどね。
素直にやべえほど面白い作品だな、ってのが一話の感想です。
気になった方はぜひどうぞご覧になってください。
気にってもらえたのなら、僕も嬉しいです。
連載しているのは週刊少年マガジンです。
番外編
これ見終わった後、ふとひめドル!!思いました。こちらは少年ジャンプで連載していました。
アイドルとヘアーデザイナーのお話です。舞台も学園都市っぽくて期待値マックスだったんですよ。
まあ打ち切りだったんすけどね……。へへへ。
今思うとやっぱりあんまり心動かされなかったかな?
よくも悪くも、読んでいる人の心が動かないと面白いとは思わないんですよね。
そこの部分がちょっと欠けていたのかもしれません。
でも好きな作品だったのは事実です。
「ランウェイで笑って」はその分続いてほしいなあなんて勝手に思っています。